本文へスキップ

遺言、相続手続きのスペシャリスト 帯安行政書士事務所

相続お役立ちコラム 〜大切な人が亡くなったとき〜column


第2章 ー 葬儀に関連する諸対応、費用の清算(生命保険や預金口座など)





 下記の内容を役割分担して、葬儀の合間に少しずつ進めていくと、心も体も落ち着くことがあります。
     じっと待つより、何かをしていた方が気も紛れるというのも本当だと思います。
     無理はいけませんが、可能な限り下記にも同時進行で取り組んでみてください。






【目次】

葬儀の段取りと役割分担
葬儀費用を親族で準備する(香典含む:香典は相続財産とならない)
葬儀費用を生命保険金で準備する
葬儀費用を故人の預貯金等から準備する
葬儀費用等の準備についての補足




■葬儀の段取りと役割分担

@ 親族・縁者への連絡

A 葬儀の段取り等(※様々なので順不同・一般的な対応のみ)
 ・戒名・墓石の段取り
 ・葬儀の実施(記帳受付の人を決める、通夜・告別式、火葬、期日的法要など)
 (火葬許可証・埋葬許可証の取得を葬儀業者が代行してくれる)

B費用の準備を同時進行する


■葬儀費用を親族で準備する(香典含む:香典は相続財産とならない)

 費用の準備は後からでも全く問題はないです。確かに問題はないのですが、心の余裕の有無と言う観点から
 見ると、費用の支払いの目途がついているかどうかでは、おそらく雲泥の差があります(特に葬儀の段取り
 をされ、費用を目の当りにするご家族など)。

 色々なケースがありますが、もしこちらにも気が回るようでしたら、葬儀の段取りと同時進行を心がけてく
 ださい。後で「やっておいて良かった」となると思います。

 御親族等の間で、揉めることなくスムーズに葬儀費用を工面できるような場合、故人の生命保険や預貯金等
 に関係なく、それほど大きな問題にはならないと思いますが、様々な理由から全部がそうではないという場
 合、生命保険金や故人の預貯金等で一部ないし全部を負担するような流れになることもあります。

 理由はどうあれ、故人の生命保険や預貯金等で葬儀費用の工面をする場合は、死亡診断書等を5枚程度コピー
 しておきましょう。
 死亡診断書等は、戸籍や住民票が除籍・除票となるまでは、唯一「その方が亡くなったことを証明できる公
 的な書類」と位置付けられます。一定期間は様々な場面で提示を求められると思います。中には「提出は原
 本のみ」という相手方が出てくる時も。原本は1通しかありませんから、原本のみという相手方が複数いると
 、再度死亡診断書等を医師に交付してもらわなければならない時もあります(1通あたり数万円)。
 こういったことも踏まえ、「何とか原本は確認だけにし、コピーを取ったら原本は返却してもらえないか?
 」と、相手方に相談はした方がいいでしょう。もちろん無理な場合は仕方ありません。


■葬儀費用を生命保険金で準備する

葬儀までの合間の時間で【生命保険関係の書類】を探してみましょう。あまり思い切ったことは言えないですが、生命保険金は相続財産だとか相続税だとか・・・こんなお話は葬儀が済んでからで良いのではないかと(厳密には断言できませんが)。
その場にいる方でないと感じることのできない雰囲気もありますし、こういう状況で同時に幾つものことを正確に判断するのはかなり難しいのではないかとも考えます。
ですから、目の前の葬儀、費用の工面、負担・不安をなるべく軽減して無事葬儀を完結させる。この段階ではこれに集中していいと思います。その代わり、かかった費用の領収書等だけしっかり保管しておきましょう。費用の精査は皆さんが集った時にでも確認しながらやるのもよいでしょう。
こういった考えを前提として・・・
葬儀費用の工面班、葬儀の段取り班と役割を分担できれば、葬儀費用の工面班には日程の関係等で少し動ける時間が出来るはずです。その時間を利用して、お手元に生命保険関係の書類があれば手続きを進行し、お手元にない時はご自宅で生命保険証書を探します。ご自宅には現金や通帳など諸々ありますが、切りがなくなるので目に付いたもの以外は後回しにして下さい(アルバムなどは開かないように。昔話に花が咲きすぎることがあります)。
※なお、注意深く探しても生命保険に関する書類が見つけられない場合は、加入はしていなかったと仮定し、金融機関の手続きなどの次の行動に移りましょう。

葬儀より先に、生命保険加入の有無を確認してしまう。加入しているようであれば手続きを出来るところまで進める。

【理由】
保険に加入していることが確認できたら、死亡診断書等の必要書類を提出して保険金の手続きをできるところまで進めておきましょう。死亡診断書等の費用、葬儀費用や戒名費用を目の当たりにすると、それらの精算は落ち着いてからで良いと言われても、何とも言えない重さが付きまといます。慣れない環境で気を張っている心労的負担に合わせて、こういった事が重なると精神的に疲れます(集中力が途切れがちになりイライラしたりもします)。
しかし、すでに保険手続きが進行中だったり、他の方法で工面する段取りに入っていたりすると、気持ちは多少違います。こういった余裕を持つためにも、最優先事項で保険加入の有無の確認・保険金の請求手続きは進めておくことをお勧めします。

※保険金の受取人が誰になっているかにより、受取るための提出書類が増えたり減ったりします。保険会社の担当者に「何が必要か」を確認しましょう。
おおよその生命保険会社は7営業日くらいで指定口座へ振り込んでくれます。
葬儀との同時進行で手が回らない場合は、親族内で何とかして役割を分担し、出来るところまでで構いませんので、日程の許す限りで保険手続きを進めてみてください。完了までいかなくても、その進行度合いによって、やはり心の余裕はずいぶん違うと思います。
※生命保険については、別の章の補足一覧でも触れていますのでご参照ください。


■葬儀費用を故人の預貯金等から準備する
(ただし、生命保険金で葬儀費用を工面出来そうであれば、金融機関の方は落ち着いてからで十分です)

【相続人の全員で手続】
金融機関指定の申請書や公的な添付書類(戸籍など)を提出し、相続人の全員で解約手続きを行い、払い戻しを受けることになります。場合によって遺産分割協議書で手続きをした方が良い時もあります。
※遺産分割協議書については別の章で触れていますのでご参照ください。
【相続人の一部で手続】
 なるべくシンプルな言い回しをすると、口座名義人が亡くなった時点で、預貯金等は各相続人へ持ち分に応じて承継されます。こういう考え方で行くと、各相続人が個別に「(例)私は○○の長男で相続人だから、残高の3分の1を引落したい」と金融機関に請求できそうです。上限額があるのを前提で、相続人の一部からの請求でも応じてくれる金融機関はあります(もちろん戸籍など公的な書類を提出するのが前提です)。しかし、やっぱりそうです。これでは応じてくれない金融機関もかなり多く、ゆうちょ銀行は相続人の一部からの払戻請求には応じていないですし、他の金融機関も、ゆうちょ銀行とほぼ同様の対応となっているようです。

【まずは金融機関へ相談】
手続きに時間がかかり過ぎてしまうときや、相続人の一部でしか手続きが出来ない時も、先ずは預貯金残高のある金融機関へ、「葬儀代が高額なうえ、生命保険に加入していなかったから、葬儀代支払いのために、預貯金の払戻に応じてほしい。現状でどのように手続きをすれば葬儀代が工面でき、そちら(金融機関)に迷惑がかからないか、一番良い方法を教えて下さい(さらに葬儀代の見積書や領収証も提示するなど)」と、ありのまま相談してみましょう。

 前述したように、一応は相続人各自の持ち分にはなっているわけです。あとは手続きの問題です。手続きの相手方の金融機関の職員さんが困らないように、後々相続のことで金融機関さんに迷惑をかけないように(言葉遣いや言い回しにも気を付けて)、丁寧にお願いすれば何かしらの提案をして頂けると思います。これと逆のことをすると「だめの一点張り」で終始するかもしれませんのでご注意を。

◆注意事項
(※香典については割愛)

ここまでお話しすると、よく、「暗証番号を知っていれば、毎日50万円ずつ下ろしても誰も分かりませんよね?」という雰囲気の相談をされることがあります。立場上、お答えとしては、前述したとおり、なるべく金融機関さんへご相談をされることをお勧めします。という内容で統一させて頂いております。

葬儀・戒名費用等の精算後の留意点

・葬儀費用の領収書はしっかり保管
日付、葬儀社名、宛名(喪主の方が大半)、金額がしっかり書かれている事も併せて確認ください。
あとで葬祭費の請求を市町村役場に行うために必要です(2か月後くらいに概ね5万円指定の口座に入金されます)。

・その他の親族間のことや法要事等はそれぞれですので、割愛します。


■葬儀費用等の準備についての補足

生命保険金が入金されるようであれば、それと香典を合わせることで、葬儀費用や戒名代などはかなりの部分充当できると思います。金融機関の手続きはしなくても当面の費用の支払いはなんとかなりそうということであれば、金融機関への連絡や問合はせず後に回しましょう。
生命保険未加入の上、御親族等で葬儀費用の工面が難しそうな場合は、そのときに故人の残高等があると思われる金融機関に問い合わせましょう。

理由としては、金融機関に亡くなったことを連絡した時点で、口座が凍結されることが大半だからです。これは金融機関や電話口等の方が悪意でしているわけではなく「事実を知った時点での諸対応」として内部規則があるからのようです。

口座が凍結されると、自動引き落としになっていた公共料金やカード関係の支払いを金融機関やコンビニで現金で、しかも期限付きで払い込むような通知の郵送物が次々届きます。これも精神的なストレスに繋がりやすいので、できれば名義変更や諸手続きが済んで落ち着くまでは自動で引落をしてもらっていた方が、こちらにも金融機関側にとってもスムーズだと思います。

ニュアンスとしては、金融機関に黙っていようとか、嘘をつこうということではなく、現実としてやるべき故人の相続手続きはたくさんあるので、すべてを同時進行はできない。同時進行できないなら優先順位をつけて対応するしかない。という考え方が一番持ちたい意識だと思います。



    第1章・人がなくなったときの初動
    第3章・期限のある手続き書類、遺言書

遺言・相続のご相談はコチラまで

帯安行政書士事務所
〒983-0834
宮城県仙台市宮城野区松岡町56-2

TEL 022-778-7566
メール office@taian-senkodo.com

JR東仙台駅より徒歩8分
※ 無料駐車場2台有り