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遺言、相続手続きのスペシャリスト 帯安行政書士事務所

相続お役立ちコラム 〜大切な人が亡くなったとき〜column


第3章 ー 期限ある手続き書類、遺言書





    葬儀等が一段落しても、やることはたくさんあります。
    先ずは効率重視で早い方が良いと言うものから考えてみましょう。






【目次】

賃貸住宅の場合の対応
貴重品等として探すもの
遺言書について
住民票・戸籍等の除票・除籍について
年金の手続き
健康保険証・世帯主変更
その他の行政手続き等(保険証返却、高額医療費、葬祭費、児童扶養手当、固定資産税)




■賃貸住宅の場合の対応

以降は誰も住まない場合、家賃の兼合いから、明渡し期限を確認しておいたほうがよいでしょう。同時に公共料金関係にも同じことが言えます。
この場合、期間には余裕を持たせる考えもあった方が良いかもしれません。最初は簡単にいくと思っても、皆さんが仕事や家事で思うように足を運べなかったり段取りが出来なかったりして、予定通りに進まないこともあるからです。ですから、翌月の家賃等が発生するのは仕方ないな・・・と割り切っておくくらいで丁度良いです。期限重視だと、割高の費用で業者に整理作業等を頼むことになるケースも多く、その方法について身内間で言い合いになったり非協力的になったりすることもしばしばあります。
 これから長丁場になりますから、余裕を持って効率よく確実に、そして不仲にならないよう、こういったところも可能な限り意識しましょう。

※お家やお部屋の整理作業については別の章でも述べますが、まずは「期限」の点だけ参考にしてください。


■貴重品等として探すもの

主だったものとしては、遺言書(形がどうであれ内容がそれらしきものは保管)、預金通帳・キャッシュカード、現金、保険証券、有価証券、高価そうな品物全般(挙げるときりがないですが、貴金属、陶芸品、趣味の品など)になるでしょうか。
本来であれば、手続きに期限のある年金証書や、健康保険証、実印等を探すのが優先ではあるのですが、実際に手をつけ始めると、貴重品か思い出の品に意識は行ってしまうでしょう。それで良いと思います。貴重品をしまっていそうだな・・・という場所を探していれば期限のある手続きに必要なものも自ずと発見できるでしょう(作業中にアルバムを開いてのブレークタイムなどはしないようご注意を)。


■遺言書について

遺言書らしきもの(公正証書以外のもので、故人が遺言らしき内容で書き残されたようなもの等)が、自宅や金融機関の貸金庫等から見つかった場合、封筒に入っていなくても、走り書きのように見えても、その形がどうであれ、必ず家庭裁判所へ持っていき、「検認」という手続きを経てください。

「自筆の遺言書が見つかりました。家庭裁判所で一回見てもらわないといけないと聞きました。これからどのようにすれば良いですか?」

と。あとは家庭裁判所の方で詳しく教えてくれます。

※たとえ、故人(遺言者)から「私に何かあったらこのとおりにしてくれ」とか「中を読んでくれ」と言われ保管していた自筆の遺言書であっても、例外なく検認と言う手続きが必要になりますので、今一度ご留意ください。


・公正証書遺言(作ったようなことを聞いたことがあるときも含む)の場合

 大抵の方は公正証書遺言を作られている場合、身近な人へその旨を知らせているものです。しかし、作成していると聞いていたのに、誰も持っていないし、自宅や貸金庫にも公正証書遺言が存在しない場合は、焦らず悩まず、先ずは公証役場(全国どこでも可能)に電話しましょう。

「先日○○が亡くなりました。公正証書で遺言書を作成していると言っていましたが、自宅等では見つけられませんでした。本当に公正証書で遺言書を作っているかどうか調べてほしいのですが」

という感じで。その後は、公証人から本当にその方が亡くなっているのか、本当に電話口の方が相続人であるのか確認できる書類を提出してほしいなど、調べるのに必要な手順を詳しく教えてくれます。
提出書類は別にして、存在するかどうかの検索は無料です。存在するときも閲覧・再発行で費用は1000円弱です。とにかく、先ずは公証役場(全国どこでも可能)に電話しましょう。
※どの遺言書もみつからない場合は、探したり・調べてもらったりしたが、遺言書は存在しないようだという旨、相続人の間で共有・納得しておきましょう。存在の有無を相続人間で周知しておくことで、後々要らぬ疑いなどをお互いにしなくてすみます。

・遺言書が2通以上出てきたら

日付の新しいほうが・・など、確かに決まりごとはあります。あるにはありますが、まずはすべて保管し、家庭裁判所や、そういうことに詳しそうな職業の人に相談しましょう。その方が間違いは少ないです。

・遺言書のまとめ

 公正証書遺言、自筆証書遺言、秘密証書遺言、さまざまありますが、遺言書が見つかったら家庭裁判所や公証役場など、遺言書について教えてくれそうなところへまず聞いてみましょう。そうすると次の動き方をある程度教えてくれると思います。
一般論ですが遺言書がある場合は財産があります。財産は不動産・預貯金等が大半です。不動産であれば法務局の職員さんへ、預貯金等であれば金融機関の職員さんへ、それぞれ

「遺言書があるが、どういう風に手続きをすればよいか教えてほしい」

と、丁寧に聞けば、手順や方法を教えてくれると思います(丁寧に聞かないと、簡単な手順であっても「専門家に頼んでください」と言われることがあるようです)。教えてもらった上でも総合的に難しそうに感じたら、その時に初めてそういうことに詳しい職業の人へ相談してみると良いと思います。

(遺言執行者について)
 遺言執行者は故人の相続手続きにおいて、かなり強い権限を付与されます。
その強力な権限と表裏一体となるのが、就任後の責任の重大さです。その責務の重さ故、辞退される方もいるくらいです。
 共通して申し上げられるのは、相続人の中で遺言執行者に選任された方も、自分以外の相続人が遺言執行者になっている場合でも、皆さんが協力的に事を進められるよう努めることです。執行する側の重責、される側の心境、ともに相計れないと思います。相続手続きが完了した後の身内のお付き合い等も視野に入れ、どなたに権限があるかということからは、少し違った視点でも可能な限り協調性を重視しましょう。
 総合的に難しい場合は、そういったことに長けた専門家へご相談されるのも良い選択と思われます。


■住民票・戸籍等の除票・除籍について

◆人が亡くなります

◆死亡届が市町村役場へ提出されます(おそらく葬儀業者が代行)

↓(戸籍課で1週間くらいかけて、住民票から除かれる「住民票の除票」、
↓戸籍から除かれる「除籍」の内部手続きをします。)
↓※除票・除籍になっているかは、身分を説明して電話で丁寧に問い合わせれば、
↓大抵の職員さんは教えてくれると思います(丁寧に聞いてください)。

◆住民票が除票になり、戸籍が除籍になります。

◆今後の行政機関の手続き(年金事務所や市区町村役場)は、死亡診断書等の他に除籍・除票を求められることが大半です。まずは、この流れを思い出し、除票や除籍を取寄せてから下記の手続きに入りましょう。
※除票や除籍になるまで日程的に空きそうな時間は、休息、後片付けや整理作業などに充てると無難と思われます。


―以下、手続きに期限があるものについて―

■年金の手続き

提出先:管轄の年金事務所
 主に、未支給年金関連・支給停止・遺族年金・寡婦年金・死亡一時金手続きなどです。年金の手続きは10〜14日前後にせよと、正直余裕のないスケジュールです。
 年金受給者の方がなくなったときで年金証書がないときは「年金関係のはがき」を見つけましょう。余程の事がない限り、はがきの方は見つかると思います。
 故人の整理の手続きや作業は長丁場になりますので、悩んだり焦ったりする頻度は少ないほうが良いです。体力的・精神的に効率よく動き続けるためにも心の余裕は必要です。

そのための手順としては、結果的にご自身で年金関係の手続きをする場合は、必要書類の有無も含めて、管轄する年金事務所へ

「○○が亡くなりました。ちょっと後片付けで時間的に余裕がなく、期限内に手続きが出来ないと思うので、先ずはご連絡致しました。」

と連絡しましょう。


 状況を電話である程度説明すれば、期限を過ぎても許容してくれると思います。そして、次回持参する書類なども(証書の有無なども踏まえて)詳しく教えてくれます。
※この時点で総合的に難しそうだなと感じたときは、社会保険労務士という専門家へ相談されても良いと思います。

 年金の支給額等のことについても、年金事務所に行けば現状を踏まえて正しく・詳しく教えてくれますので、先ずは連絡し、言われた書類を持参し、職員さんの説明を聞きましょう(窓口まで行けば、ここにこう書いて下さい。とか、ここに押印してください。とか、丁寧に教えてくれますので大丈夫だと思います)。朝一で行けば昼前に終わると思います。

 ただし、複雑な手続きがいくつもあるような場合(労災での死亡など)や、平日の昼間に時間を作るのは難しいという時は、やはり社会保険労務士へ依頼された方が良いかもしれません。

※年金の仕組みや比率など、細部まで記載すると大変長い文になりますし、全ては把握できないと思います。どうしても1円単位で知りたいとか仕組みを完全に理解しないと納得できない、納得いかない場合の対処法を知りたいなどという方は、皆様の現状に沿って必要な情報を収集されることをお勧めします。

 一般的な流れでだけすべてを網羅は出来ませんが、まずここで申し上げたいのは、余程複雑な事情が無い限りは、年金事務所へ連絡して期限を延ばし、心の余裕を得て、全部聞きながら少ない手順で効率よく終わらせた方が労力は少なくて済むのではないかということです。心の余裕は大事です(ちなみに、年金手続きを代行する専門家は社会保険労務士です)。


■健康保険証・世帯主変更

提出先:市区町村役場
 こちらも期限が14日以内など、スケジュールに余裕はないと思います。
 世帯主変更などが絡む場合もありますので、一度連絡して丁寧に状況を説明し、他にも同時に終わらせることができる必要な手続きなどを教えてもらい、言われた通りのものを持参して市区町村役場へ行くのがよろしいかと思います。
※世帯主変更届は、一般的に故人が世帯主だった場合で、その後故人のほか2名以上でその世帯に引続き住む場合、「●△を世帯主にします。と言う届け出です。」次の世帯主がハッキリしている場合は問題ないですが、全部がそうとは言えないときや、不明なところなどあれば、市区町村役場の職員さんへお聞きしても見てよいと思います。

 なお、下記は、おそらく一緒にやった方が良いと思われる手続きなので挙げておきます。

・葬祭費(埋葬費)等の支給申請(手続き先:市町村役場)
 葬儀社の領収証、認印、故人の保険証、喪主の身分証明書、振込先の口座番号の解るもの、その他言われたもの等を持参し、窓口で渡される申請書に記入します。
 直ぐに済む手続きであり、2か月後くらいに大抵は5万円振り込まれます。

・高額医療費の請求(手続き先:市町村役場)
 窓口で申請用紙に記入するパターンが多いと思います。葬祭費の請求と似たような書類を提出すると思うので、先に葬祭費の請求をして、その窓口の職員さんに「高額医療費の方もやっておきたい」と申し出れば、教えてくれるはずです。
 行けば分かりますが、計算したり、かかった医療費の領収証を提出したりすることはほぼないと思います。名称のわりにすぐ終わる手続きだと思います。ここにも「仕組みや還付される比率」など見るのも面倒になるような数字や図があります。ありますが、全ての仕組みを把握しないと気が済まないと言う方以外は、役場で記入した用紙を職員さんに渡せばそれで終わりでよいのではないかと思います。
 還付されるべき金額がある場合は、「還付分をどの口座へお返ししますか?」のような書類が役場から1か月くらいで届きます。それに必要な署名押印をして返送すれば1か月後くらいに振り込まれています。還付分がない時はお知らせ自体ないことが多いようです。


■その他の行政手続き等(保険証返却、高額医療費、葬祭費、児童扶養手当、固定資産税)

・保険証などの返却
 各種の保険者証(国民健康保険被保険者証・国民健康保険高齢受給者証・後期高齢者医療被保険者証など)の資格喪失届を市区町村役場の窓口で記入し、保険証等の返却をします。
 会社員だった方が亡くなった場合、殆どの会社は、退職手続きの一部として保険証等(健康保険・厚生年金保険)の手続きも行っていると思います(会社の担当者の方にも確認はしてください)。この場合、故人の扶養に入っていたご家族については、他の方の扶養に入るか、ご自身で国民健康保険・国民年金に加入する手続きが必要になることが殆どです。このことも市区町村役場で確認をしておくと良いと思います。

・児童扶養手当の支給の有無の確認
 対象者は、18歳の誕生日の属する年度末までの子、20歳未満で障害1級・2級の子を監護している父母または父母に代わって子を養育している人です。
 支給条件として一定の所得制限などがありますので、一応対象にはなっているというときは、市区町村役場へ確認だけでもしてみてください。
 支給される場合は子の人数により増減しますが、おおむね月額4万円前後。ここから所得額により、全部支給・一部支給という決定ないし調整が入ります。
 年3回(前月までの4か月分がまとめて)支給され、物価変動などで金額は変動することが多いようです。毎年8月に現況届を提出する義務があります。

・固定資産税(課税台帳)
 不動産に課税されている固定資産税の納税義務者については、税務事務所や市区町村役場の担当課などから郵送物が届き、一定期間内に納税義務者を変更すべき旨の届出をせよと求められます。大半は相続人のどなたかになると思いますが、やはり今後の納税者を決める前に、親族間でお話し合いをされた方がいいでしょう。
※なお、貴重品探しの際、固定資産課税台帳(名称様々)も見つけられたら保管しておきましょう。じっくり見ると分かりますが、故人がどういう土地や家屋に固定資産税を納めていたかがわかる書類です。中には「この土地知らない」というものも記載されているかもしれません。不動産の相続手続きの際にも手元にあると何かと情報を得やすいです。

・その他
お住いの市区町村、その人その家それぞれですので、これ以外に事前に聞き忘れていたことや、後でやることになりそうなこと、職員さんに聞いた方が早いなと言うものも、忙しい中せっかく足を運んだわけですから、ここである程度済ませてしまいましょう。こういった何歩か先を見ながら進めていく考えの積み重ねが、心の余裕にも繋がっていくと思います。



     第2章・葬儀に関連する諸対応、費用の清算(生命保険や預金口座など)
     第4章・家財道具等の整理作業

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